函館「はこだて自由市場」 闇市を起源とする市民の台所で大人の買い食い


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函館の市場といえばJR函館駅から南へすぐの場所にある朝市が観光名所としても有名ですが、実は飲食店が立ち並ぶ街の中心方向、電車通りに面した場所にもうひとつ市場があるのをご存知でしょうか。「はこだて自由市場」は、駅前の朝市と同様に戦後の混乱期に物資を販売していた闇市を起源としています。駅前の市場は観光地として丼ぶりや高級鮮魚を多く揃えていますが、こちらの自由市場は市民や近隣の飲食店の人の仕入れ場所として機能しています。派手さはないけれど、街場の人の暮らしを感じられるこちらもぜひ覗いてみてください。

 

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市場の奥には地元の人や市場で働く人向けの大衆食堂が営業している。日常の食事場所らしい懐に優しいメニューで、こんなお店がもし東京の築地市場の場内にあったらさぞかし行列店になるだろうと思います。

 

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繁華街と松風町、新川町の間にある市場は、地元の人にとっては食品スーパー的な存在。大衆魚や惣菜、乾物、野菜まで函館近隣の食材が手軽な価格で揃います。建物は新しいですが、これは昭和20年代に建てられた木造の前の建屋が平成七年、火事で焼失してしまい、現在はその後に建てられたもの。

 

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ホタテは手のひらよりも大きな殻をもつ巨大なホタテが3枚入って800円。いやはや、旅はいいものです。

 

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ニシンや宗八、さんまに鯵などの地元の大衆魚が200円くらいの値段で売られているなか、こんなタラバガニもぽこぽこと並びます。1杯千円!どうですか、奥さん。立派なタラバだよ!?

 

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海老もとっても安い。これは車海老かな?飲食店が仕入れに使う理由がよくわかります。もちろん、今朝水揚げされたものばかりだといいます。ぷりぷりでまだ触覚が動いている海老もいます。

 

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函館名物の真いかは今がではじめ。肉厚でぷりぷり、澄んだ目をした朝どれイカはピカピカと輝きます。これで千円なんですよ。もうたまらないでしょう。あぁ、自分で捌けたらこれをホテルに持ち込んで…

 

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なんてことをしなくても大丈夫!このまま自由市場の紹介で終わったら飲み歩きサイトではなくなっちゃいますから。まずは、近くにある酒屋やコンビニでビールなどを用意。旅で函館に来ているのであれば、ぜひともサッポロクラシックや一番搾り北海道づくりなど道内限定ビールを用意したい。

あとは、適当に食べたい魚を選ぶだけ。刺盛りを売っているお店もありますが、姿のままのものもお願いすればお刺身にしてくれます。さらに、「この裏にテーブルがあるよ、お醤油もそこにあるから自由に使ってね」という気遣いも。

 

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イカを選んで言われた通り椅子に座っておとなしくクラシックを飲んでいたら、少しして「おまちどう、あ、ビール買ってきたの?最高だね!」とにこにこ笑顔が素敵なおばあちゃんがイカを持ってきてくれました。

いかそうめんが美味しいから、ちゅるっと食べてみてね!とのこと。

 

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わさびまでサービスしてくれて至れり尽くせり。東京のイカが食べられなくなるほど別物。鮮度抜群のイカはこんなにコリコリしていて、優しい磯の味がするのかと驚きます。

甘い余韻をおいかけて、クラシックをぐいっと。もうこれだけで函館に来た価値は十二分に感じます。

 

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一人で来ているので今回は一杯のイカでおしまいでしたが、数人で来たらタラバやボタンエビ、甘鯛などを持ち寄ってここで宴会をすればどれだけ楽しいかと。お惣菜で煮魚を置いているお店もあり、函館の美味しいものはだいたいここに揃っている感じ。

 

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ただ、市場の人がいっぱいいるので、平日の早い時間にイカ刺しをつまみにビールを飲むという行為はちょっぴり恥ずかしい。いや、むしろ背徳感や羞恥心もお酒のツマミに変わっていくのかも?

 

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市場の周辺には風情たっぷりの北国路地裏酒場街がぐぐーっと伸びています。

早い時間は市場で魚屋さんとの会話を楽しみ、暮れてきたら酒場の板前さんが腕をふるう函館地場料理を楽しむ。もう最高じゃないですか。

函館はいいところ。有名スポットだけでなく、ぜひ地元の人達の生活を感じられる世界に飛び込んでみてください。きっと旅にきてよかったなと思うはずです。

ごちそうさま。

 

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(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

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「ひと旅 ふた旅、めぐる旅。青森⇔函館」

はこだて自由市場
0138-27-2200
函館市新川町1-2
8:00〜17:30(店舗により異なります・日定休)
予算1,000円



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