三鷹は蕎麦屋と食堂が多い街です。居酒屋もぽつぽつとありますが、となりの吉祥寺があまりに強すぎてなかなか飲みに行くというイメージは少ないかな。それでも、蕎麦も食堂も、どちらも飲んでいい雰囲気のお店はいろいろありまして、特におすすめしたいお店は「いしはら食堂」です。
なんと日曜日の朝6時から飲めるというのだからスゴイ!
赤羽や綾瀬に早朝からやっているお店が多いのはタクシーの営業所や近隣に夜勤業務のある職場が多いからと言われていますが、三鷹で早朝から開いているのは実に驚きです。
三鷹駅から歩くこと7分ほど。賑わう商店街からちょっと離れた場所にぽつんとそのお店はあります。
暖簾をくぐると、「いらっしゃい!」と元気な女将さんが迎えてくれます。カウンターとテーブル席数席のこじんまりとした個人食堂。こういう場所、ほっとします。
お茶でいい?と聞かれまして、すかさず、「いえ、ビールをお願いします」と。
キリンラガー中びん(420円)をもらって、乾杯です。
こちらの魅力は、家族経営の温かさや朝からやっていることだけではありません。なんと料理のどれもが笑ってしまうほど安い!
里芋にひじき煮、どちらも100円です。ほかにもしらすおろしやおひたしなど小鉢はほぼ100円。メインになる揚げものもカキフライ300円、唐揚げ350円とこちらも大手レストランもびっくりの価格設定。
最近野菜が足りてないなぁ、と思っていましたので肉野菜炒めをおつまみに。なんと280円。食堂の野菜炒めって絶対家庭で真似できない味なんですよね。やっぱり火力の差でしょうか。
「おまちどうさま、メンチカツね」と女将さん。
2個で150円ですが、全国の大衆酒場の平均値よりもはるかに上回るものです。丁寧に揚げられていて美しい。なかはフワッとジューシーです。
食堂の鯖の味噌煮って絶対美味しいじゃないですか。この空間に鯖味噌がそこにある、ただそれだけで嬉しいみたいな。
甘さ控えめで体にやさしい味付け。もちろん、期待を裏切りません。170円なり。
えーっと、これにごはんとお味噌汁をつけて320円になるの?近くにあったら、自炊しないで通っちゃいますよね。
ちなみに、お酒もありまして、銘柄は菊正宗で一合280円。日曜日の朝から、ここでアジの開きにキクマサとか、老後にやりたい最高の人生じゃないですか。
のんびりと優しいムードの店内、大将と女将さんがこの雰囲気を作り出しているんだなー。午後3時頃に訪問しましたが、この時間も結構お客さんは多く途切れることなくやってきては、400円程度で食事を済ませて帰られていきます。若い女性が多いのは、近くに寮が多いからかな?
やや井の頭公園寄りなので、吉祥寺に遊びに行くときのお昼ごはんとして、三鷹から散歩がてらいしはら食堂にいくのも良さそうです。
ごちそうさま。
(取材・文・撮影/なゆ)
いしはら食堂
0422-47-6714
東京都三鷹市下連雀3-6-27
6:00~20:00(土定休)
予算1,000円