飲食店記事

亀戸駅周辺はまだまだ名前が地元の人以外には広がっていない飲み屋が多く、さられ昨今は新しい人がお店を次々とオープンさせている注目の場所。総武線沿線は名酒場のみつ集する駅が多いですが、そんな酒場街で飲み歩くのにも疲れたら、たまには違う駅で降りてみませんか？ 今回紹介するお店は有名口コミサイトにも掲載されていない酒場ですが、口開けと同時に地元の人で満席となる人気店。いまはなんでもネットの口コミを参考に買い物をする時代ですが、いやいや、やはり足で稼いで常連さんから紹介してもらって飲みに行くほうが、酒場というジャンルには向いています。 「みなや」は16時から開く酒場。それに合わせて地元の常連さんたちが次々と集まってくるお店です。ご家族経営ならではの暖かさがある雰囲気で、カウンターに座ると「ほっ」とします。近くには行列のできる有名店もあり、そちらは確かに評価される理由もわかりますが、酒場ならではの「やれ」感ならば圧倒的にこっちに軍配があがります。 座っていて「あぁー、酒場だなぁー」っていう感覚を心地いいと思う人向きです。 カウンターに座って、さぁなにから飲み始めましょうか。ビールはアサヒ、ということで酎ハイ類もアサヒで揃います。樽ハイ倶楽部のグラスでいただく一杯目は、お店オリジナルの抹茶割り。濃い目で向こう側が透けていないお茶割りが大好物の私にはたまりません。 ではカンパーイ！ アルコールがかなり入っているのでしっかり酔いそうですが、相変わらずペース早めなので、二杯目はレモンハイに。果肉いりで予めでてきて、別にスライスレモンがのっています。ここの酎ハイは甘くなく好みの味。 どの料理も200円台で、おどろくほど安い。そりゃーこういうお店を好む人たちで口開けから満席になるわけですよ。ではイカ刺身（200円）をもらいましょう。スーパーのお刺身コーナーよりも安いのにこのボリューム。そして流行っている酒場は回転がいいので鮮度もいい。足の早いイカだとすぐにわかります。 最近、スーパーのお惣菜コーナーが高級店に思えてしかたがないのは、こういうお店を楽しんでいるからでしょうか。 不思議なおまけでカイワレが一個のっているのが可愛い。 こういう酒場のウィンナーは絶対に美味しいです。湯で具合が絶妙な卵と少しだけキャベツが盛られて、これも250円。黒胡椒とケチャップをたっぷりつけて食べれば、このジャンキーな味が最高に酎ハイと合います。 はんぺんをバターでソテーしたもので、これも200円。今度はレタスが添えられています。すごく単純な料理ですが、きれいなきつね色と、たっぷりバターの旨味がたまらない。それにあわせるのは麦茶割りのように色が薄くなるほど甲類が入ったウーロンハイ。もちろん氷は少なめです。 良心的な酒場であれこれ摘んで濃い目の酎ハイを飲む。グルメ系の人からみたら邪道なのかもしれませんが、酒場好きならばきっとこの幸せ、わかってくださるはず。単純なメニューでも、雰囲気や思い出で味は変わるものなのです。 全部で60種類はあるメニューは、どれもとてもリーズナブル。ピリ辛すじ煮込みとか店名わ冠した蕎麦なんかも気になりますね。 亀戸に来たら、目指すお店の他にもこういう酒場にふらりと入って"ゆるゆる"な酒場時間を楽しまれてみてはいかがでしょう。 ごちそうさま。 この記事はあなたのお役に立てましたか？ この記事が少しでもあなたのお役に立てましたら、 ブログランキングへ応援ボタンからの投票を1日一回いただけると嬉しいです。 （取材・文・撮影／塩見 なゆ） みなや 東京都江東区亀戸5-20-22 16:00～23:00（定休日不明） 予算1,500円