名古屋の歓楽街・栄で時刻は22時。いざビール片手に小腹を満たそうと思っても、多くの店が閉まる時間帯です。そんな中、深夜0時まで営業しながらもアットホーム感のある『福水園』は、頼れる一軒です。今回は、人気のチャーハンを肴に楽しむ、深夜の町中華の魅力をご紹介します。
栄の夜に輝く、昭和レトロな雑居ビル内町中華

名古屋の中心部、栄。最新の商業施設や飲食店がひしめき合うこの街で、ほっと一息つけるような昭和の風情を残す店が『福水園』です。大通りから少し入った場所にあり、知る人ぞ知る隠れ家といった雰囲気。
扉を開けると、カウンターとテーブル席が数卓のこぢんまりとした空間が広がります。厨房に立つ店主さんが手際よく調理をこなす姿は、なんだかドラマの世界のよう。壁に貼られた年季の入ったメニュー札を眺めているだけで、お酒が進みそうです。家族経営ならではの温かい空気が、一日の疲れをじんわりと癒してくれます。
最高の”お疲れ様”セット

まずは瓶ビール。小瓶のサントリー ザ・プレミアム・モルツが嬉しい。深夜に飲む一杯は、どうしてこんなに美味しいのでしょうか。
メニューには、名古屋名物の台湾ラーメンや、薄皮でジューシーだという餃子など、魅力的な品が並びます。しかし、今夜のお目当てはただ一つ、チャーハンです。

注文が入ると、店主さんがリズミカルに中華鍋を振り始めます。心地よい調理音と、ラードの香ばしい匂いが店内に広がり、期待感アップ!

湯気とともに運ばれてきたのが、この黄金色の一皿です。
米一粒一粒が卵でコーティングされ、見事なまでにパラパラ。口に運ぶとパサつきは一切なく、しっとりとした深いコクと旨味が広がります。しっかりとした味付けが、ビールの苦味と絶妙にマッチ。レンゲを持つ手が止まりません。これで600円というのですから、びっくりするほど安い。

常連さんらしきお客さんが注文していた「ニンニク炒飯(750円)」も、とてつもなく食欲をそそる香りを放っていました。なんでも、お客さんの声に応えるうち、どんどんニンニクの量が増えていったという逸話があるそうです。次回はアレにしよう。
ごちそうさま
栄という大都市の真ん中で、深夜まで温かい料理と空間を提供してくれる貴重な一軒。飲んだ後の締めはもちろん、一日の終わりに美味しい中華料理で元気をもらいたい、そんな夜にぜひ訪れてみてください。雑居ビル内で少し勇気がいりますが、昔からやっている店なので安心感は高いかと思います。
店舗詳細

- 生ビール 小:450円 中:580円
- 瓶ビール 中瓶 580円
- 冷酒 680円
- お酒コップ 400円
- 餃子 400円
- かものくんせい 450円
- 焼き豚ハーフ 600円
店名 | 福水園 |
住所 | 愛知県名古屋市中区栄3丁目1−19 ソフランビル |
営業時間 | 11時30分~14時00分 18時00分~0時00分 |
創業 | 半世紀近く前 |