米沢『松月』の牛丼はまるですき焼き！通し営業だから途中下車して昼飲みしたい

米沢駅から徒歩2分の場所にある『松月』は、このあたりでは有名な大衆食堂です。名物の米沢ラーメンと米沢牛を融合させた米沢牛ラーメンのほか、すき焼きを丼ぶりに盛り付けたような牛丼も評判です。ビールや日本酒もありますから、気軽な一杯飲み屋的な使い方も楽しめます。

令和の時代も元気な駅前食堂

昭和の頃は全国の主要駅前にあった旅行者・鉄道マン向けの駅前食堂ですが、昨今は旅行スタイルの変化、中心街の空洞化、鉄道の省力化もあって大幅に数を減らしています。そんな時代に、いまもピーク時は行列ができる人気店が、山形県米沢市のJR米沢駅前にあります。

駅前ロータリーすぐの『松月』。ザ・駅前食堂といった堂々とした店構えが頼もしいです。地元の人は自家用車で、旅行者は山形新幹線でやってきて、店内は満席になりました。

2,000円の牛焼肉定食を筆頭に、牛肉ラーメン、牛丼としっかり米沢牛の街をアピールしつつ、蕎麦やうどん、名物冷やしラーメンなど、日常使い向きの料理も揃っています。そのためか、お客さんの7割は地元の方のようで、慣れた感じで新聞片手に注文を伝える人の姿も。

「意外と昼飲みしている人が多いなー」と、店内を見渡しながら、私もお猪口に注ぎます。それでは乾杯。

ラーメンもよいですが、お酒のつまみを兼ねて楽しむならばやっぱり牛丼でしょう。熱々、具だくさんの味噌汁にたくわん、牛丼用の生卵がついてきます。

チェーン店の牛丼とは別物で、どちらかと言えばすき焼きです。

しかも牛肉がびっくりするほど多い。ある程度、”アタマ”をつまみに日本酒を飲んでからでも、まだなくなりません。

そこへ、卵をそっと載せて…。

酒・みりんの甘さとコク、牛肉の上品な脂の旨味、黄身のマイルドの味が口の中で溶け広がります。昼飲みとしては最適なチョイスだったと、1人頷きながらお銚子をもう一本。大満足です。

お昼から夜まで中休みなく営業していますので、旅程の都合で昼食時を逃してしまっても安心です。明るく清潔、店の皆さんも親切ですから、列車旅の合間の気分転換にも最適。牛肉好きとしては、やっぱり米沢は素通りできません。