不忍池近くの『デリー 上野店』は、1956年創業の老舗カレー・パキスタン料理店。カレー好きの間では、小麦粉を使わない”シャバシャバ”なカレーを日本に広めたパイオニアとして有名。行列が絶えない店ですが、ピークを外せばスパイス料理を肴にゆっくりお酒も楽しめる!今回は長年愛され続けてきた上野の名店をご紹介します。
目次
昭和31年創業、日本のカレー文化を牽引し続ける名店

上野広小路から湯島方面へ歩いた春日通り沿い。レンガ調の外観が目印の『デリー 上野店』は、日本のスパイスカレーの先駆け的存在。
創業者の田中敏夫氏が戦前の南アジア駐在時に出会った現地の味を、日本のお米に合うようアレンジして提供をはじめました。

店内はカウンターとテーブルを合わせてわずか15席。厨房から漂う複雑なスパイスの香りが食欲を刺激します。客層は湯島周辺で働く飲食関係者から遠方の旅行者、さらには50年以上通い続ける常連客まで多岐にわたります。

ランチタイムや18時頃の夕食時は常に行列ができるため、お酒をゆっくり楽しむなら混雑のピークを外した時間が最適です。少人数向けのコンパクトな空間構成なので、1〜2名でふらりと立ち寄る利用に向いています。
鮮烈なスパイス香る料理とビールの完璧な組み合わせ
カレーだけでなくサイドメニューも美味しい

まずは「サッポロ生ビール黒ラベル」の中瓶(660円)を注文。銀座にあるインドカレーの老舗もそうですが、昔から人気のカレー屋さんはなぜか黒ラベル率が高い。

最初のおつまみはインド産豆粉の極薄揚せんべい「パパド」(450円)。パリパリとした軽快な食感と絶妙な塩気で、ビールのグラスが進みます。

続いて「タンドーリチキンティカ」(1,000円)を注文。

鶏モモ肉を、ヨーグルトとオリジナルスパイスに長時間漬け込み、高温でローストしたもの。中まで味が染み込みジューシーな仕上がりです。

添えられた冷たいマッシュポテト風の特製サラダ「プルタ」が、熱々でスパイシーなチキンの箸休めとしてちょうどいい。
歴史を味わう2種類のカレー

さあ、主役のカレーがやってきました。創業当時から提供されている(創業時はチキンカレーという名前だったそう)原点の味「デリーカレー」(1,230円)。

小麦粉や余分な油を使わないサラサラとしたスープ状のカレーソースは、スパイスのキレをダイレクトに感じる仕上がり。香味野菜の甘味から始まり、爽やかな香りを経て、しっかりとした辛味が後を引く美味しさです。硬めに炊かれたコシヒカリとの相性は抜群です。
これがあったから、デリーは半世紀以上続いてきたのですね!

もう一品ご紹介するとしたら、「ドライカレー」(1,350円)でしょう。

アサフェティダと呼ばれるスパイスを油で加熱して引き出された、奥深いコクと香ばしさが米粒にコーティングされています。

エビやマッシュルームなどの具材がゴロゴロと入っており、お酒の肴としても機能する濃厚な味わいです。

私はここに、タンドーリチキンティカをトッピング。

見た目からして美味しそうそうですが、味も想像通りのガツンとくるコクと旨味。これはもう一杯お酒が欲しくなる!
無料の卓上ピクルスと食後の一杯

卓上に用意された無料のキュウリと玉ねぎのピクルスは、爽やかな酸味で口の中をリセットしてくれます。締めくくりには、スリランカ産の蒸留酒「アラック」のロック(600円)を頼み、スパイスの余韻とともに芳醇な香りを堪能しました。
伝統を守りつつ進化を続けるスパイスの聖地

15席のコンパクトな店内に、日本のカレー文化の歴史が詰まっています。時代に流されずブレない味を守り抜く「究極のマンネリズム」こそ、世代を超えて長く愛される理由なのだと思います。
上野や湯島エリアへ立ち寄った際は、あえてピークの時間を外して、アラック片手にディープなスパイスの世界に浸ってみては。
店舗詳細

| 店名 | デリー上野店 |
| 住所 | 東京都文京区湯島3丁目42−2 |
| 営業時間 | 11時50分~21時30分 |
| 創業 | 1956年 |
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