神田とか新橋のような居酒屋特需地帯。そして、池袋や渋谷のようなターミナル立地。様々なの場所の素敵な飲食店を紹介してきましたが、皆さまご活用いただけていますでしょうか。
ご紹介したお店に数週間後に飲みに行きますと、「Syupoをみて来たってお客さんが結構います!」なんてお店の方からお話いただいていたりして、紹介している私も「やりがい」を感じております。改めて、いつもSyupoをご覧頂きましてありがとうございます!
できるだけ多くの方の行動範囲の中に含められるように、これまでも上記のような都市部を中心に書いてきましたが、実はそろそろそういうエリアでは未掲載のオススメ店も限界が見えてきました。ここらで、通勤路線の途中下車に使えるお店をもっと増やしたほうが良いかな?なんて思いまして、これからは積極果敢に住宅街にも範囲を広げていきます。
ということで、今回は東武東上線の東武練馬駅にやってきました。成増、下赤塚、上板橋ではすでにご紹介しているお店がありますが、東武練馬はSyupoでは初上陸となります。
東武練馬駅という駅名ですが、駅から南口に数メートルで実は練馬区になるんです。東武東上線に平行して旧川越街道の商店街が伸びていて、そこにはポツポツと魅力的な居酒屋が並んでいます。そんな中の一軒、2013年オープンとまだ若いですが、すでに街に根付いた無くてはならないお店という雰囲気の「だいだら」です。小豆色の暖簾、キンミヤマークの引き戸、赤提灯の「やきとん」の文字に引き寄せられて、今宵の一軒目スタートです。
簡単な作りの店内ですが、最近流行りのもつ焼き店の平均よりゆとりがある配置になっているので、ちょっとしたデートとか家族で食事にも使えます。
まずは飲み物、やはり一杯目はビールは基本として、他には何があるかしら。入り口のキンミヤマークの通り、甲類は金宮とのこと、天羽の梅を使った梅割りや豆乳ハイなどバリエーション豊富。チューハイ用の炭酸は野中食品のドリンクニッポンのようですが、練馬区まで配達してくれているんですよね。
樽生はサッポロ黒ラベル。中生(530円)で、まずは乾杯を!
もつ焼きの香り漂う店内でビール、もうおつまみが出てくるまでに一杯は余裕で飲んでしまいます。
今宵の…って書いていましたが、まだ実はだいぶ早い時間。土日祝は15時から開いているので、明るい時間にささっとやってきて、日差しを眺めて飲むのもまたいいものです。
おつまみはどうしましょう。やきとんは1本100円均一で酒類が豊富。きく、ちれ、ふわなど色々。焼鳥もあって、肉巻きトマトなどのかわり串も気になります。ポテトサラダなどもつ焼きのサイドメニューの定番の顔ぶれの他に、グラタンやアヒージョ、バーニャカウダなどのバルメニューがあるのも個性的です。
お通しはないですが、席料100円とのこと。料理の単価が安くて、ドリンク類も梅割り300円と良心的なので、これは二千円以下で満足行く飲み方ができそう。
スピードメニュー的なところでだし巻たまごを。ポテトサラダばかり食べているせいで、「なゆさんはポテサラが主食でしょう?」って知人の酒屋さんから言われたことがあって、少し抑え気味(笑)
こちらのポテサラは、ねっとりもっちりとしていて美味。ぜひオススメです。今回は頼まなかったけれど。
鶏レバーのパテはやはり食べておきたい絶品サイドメニュー。いや、むしろやきとん店で修行された店長が「やきとん」の看板でお店をやられていなければ、バル系料理がメインでもつ焼きをサイドと呼んでしまうかもしれない、それだけクオリティがしっかりしたものが出てきます。
バケットは単品200円なので、ぜひ一緒にオーダーを。塩分控えめで、レバーならではのねっとりとした旨味をこれでもかと味わえるこちらの定番メニューです。
ここらで飲み物を瓶ビールに切り替えて、少しペースを落としてチビチビいきますか。嬉しい事に赤星(550円)がやってきます。私の好きな銘柄で、まるで狙い撃ちされているような気分です(笑)
赤星がテーブルの上にあるだけで、そこはまるで幼い頃から通っている馴染みの店にいるような気分。
おまちどうさま。やきとんも焼けました。炭火で丁寧に焼き上げる串で、部位はカシラを。味付けは塩・タレとありますが、やはりこちらなら「味噌」という選択を。脂の旨味と食感、口の中でとろけるような食感で、広がる旨味に味噌の味が混ざり、ほっぺが落ちそう。その余韻をおいかけて、赤星をくいっと。
カシラ味噌で欲求がとりあえず満たされたところで、そろそろ次のドリンクへ。金宮ベースのホッピー(セット380円)を注文。金宮たっぷり、嬉しい濃い目ホッピーをごくごくと飲んで、おもわず「プハー」って言いそうになりました。いやいや、心のなかでは毎回言っていますが、お下品なので声には出さず(笑)
味噌タレはにんにくがしっかり聞いていて、甘さは控えめ、豚と味噌はあわないはずはないのですが、焼くときにどうしても焦げてしまうので、そこが腕の見せどころ。キレイでしょう。
ほかにも、チレ、フワ、ハツなどを。味付けはおまかせでイイ風に焼いてもらえます。席数は20ほどですが、回転がよくてお肉もそうとう数が売れていくと想像。だからこそできる、鮮度が良くて大ぶりで、なにより美味しいもつ焼きの提供は嬉しいですね。
最後は下町のウィスキーストレート、ならぬ、金宮梅割り(300円)を。なみなみに注がれた焼酎に天羽飲料(台東区)の専用梅エキス(果汁が入っているとはいっていない)をポトンと垂らして完成です。
毎回おなじみの、酔いのレベルを一気に引き上げてくれる強いお友達。これをぐいっと飲めば、口のなかの豚の脂もすっきり流れる気がして、もつ焼き後の梅割りはやめられません。
ほんわか甘い、昔の駄菓子屋の謎のドリンクにあったような香りと味。これが癖になります。
フレンドリーな接客、比較的ゆとりの配置、ドリンク類も平均より安い。そしてなによりもつ焼き・サイドメニューがしっかり美味しい。
急行・準急の通過する駅だからこそ、だまっていれば人が来るわけではないからいいお店になっていく。ターミナルで飲むのもいいけれど、地元の銘店を見つけ出して、そこを自分の拠点として常連になっていくというは賢い飲み方かもしれません。
職場と自宅の往復だけではなにか物足りない。コンビニで缶酎ハイを買って家で飲むのもいいけれど、やっぱりこんなお店を間にはさみたいじゃない。働いたあとの「おつかれさま」という時間がここには流れています。
ごちそうさま。
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(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
だいだら
03-5934-1438
東京都練馬区北町2-30-14
17:00~24:00(土日祝15:00~・土~25:00・日祝~23:00)
予算1,800円
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