新整備場「ブルーコーナーUC店」 翼好き必見!飛び立つ飛行機を肴に生ビール

新整備場「ブルーコーナーUC店」 翼好き必見!飛び立つ飛行機を肴に生ビール

出張に、旅行にとお世話になることの多い空港。身近にありながら、軽い緊張感と高揚感がある特別な場所。

私達が普段目にする空港は表側。ブームを取り入れたきらびやかな料理やお酒で迎えてくれる空港内のレストランの真裏にも、空港を支える人々を癒やす酒場が存在します。

今回は日本一の離発着数を誇る東京の玄関口・羽田空港を支える人々が集う”舞台裏”の酒場「ブルーコーナーUC店」をご紹介します。店名からも航空業界らしさ全開です。

 

ブルーコーナーUC店は羽田空港国内線ターミナル駅から東京モノレールで1駅の新整備場駅から徒歩2分ほどの場所。新整備場駅の周辺は空港関連施設しかなく、一般人は整備場見学などがなければまず降りることがない駅です。駅は航空機が行き来する誘導路の地下にあり、駅の出入口はA滑走路を正面に見る小さなもの。

 

駅名の通り、日本航空と全日空の整備場が集まっています。

 

ブルーコーナーUC店はこちらの「ユーティリティーセンタービル」の2階にあります。新整備場駅周辺で唯一一般人が利用できるコンビニとレストランなどが入ります。

 

ビールの幟ではなく、「特別警戒実施中」という飲みに行く雰囲気と真逆の入り口。本当に入っていいの?

 

新整備場唯一のレストランがブルーコーナーUC店。喫茶店として認知されているようですが、夜はがっつり飲める酒場です。ガラス越しの警備の人と目が合う。空港の物々しい警備と酒場の組み合わせが不思議と楽しいです。

 

本当に、いいんですよね。スカイマーク株式会社の本社は同ビル内にあります。元は全日空の本社でした。

 

看板があってほっとします。えっと、保護帽着用じゃないですよね(職域食堂と勘違い)。運営は空港施設の建設・運営を行う航空会社も出資する空港施設株式会社の系列で、まさに直営の店。

 

広くとられた窓とゆったりとしたテーブルが並びます。

 

空港敷地まで20mほどの場所。二階なので柵よりも高く行き交う航空機が目の前を行き交います。正面左が第1ターミナル、右が第2。

舞台裏食堂ですから空港関係の皆さんは見慣れた光景なのでしょうけれど、航空ファンでなくてもテンションが上がる眺めです。

 

ビールはサッポロ黒ラベル。しっかりたっぷりサイズのウィングジョッキがドンと登場。ディスペンサーもグラスもピカピカで状態抜群の一杯。飛行機も生ビールも機材整備が最重要。では乾杯!

 

生ビールは黒ラベル(500円)。中びんでヱビスが600円。ハイボールは角ハイのほかにデュワーズホワイト・ラベルも選べます。

 

雰囲気のよいレストランですが「食堂」とか「居酒屋」といっている理由はこのメニュー。290円のめかぶ酢から刺身盛り合わせまでバラエティ豊か。

 

さらにうな重やカレーライス、スパゲティにラーメンまで。エプロンビューのオシャレレストランでも中身は完全に町の食堂です。素晴らしい。

 

ほかにもおすすめメニュー多数。以前深夜のバラエティ番組・タモリ倶楽部(テレビ朝日系)でブルーコーナーの焼きそばと飛行機の企画が紹介されて話題にもなりました。

 

事前予約をしておけば3,000円で食べ放題・飲み放題。※人数が一定以上必要です。予約時に相談を。

 

ノンベエの注目はこちらのほうでしょう。なんと一時間飲み放題が税込みで960円。お通しがないお店ですから、これとおつまみ1品でかなりリーズナブルに宴ができます。

 

職域食堂チックでもおつまみは抜かりなし。分厚いハムカツはザクザク衣でカリっと揚がっています。ボリューム満点で480円、いつまでも食べ盛りな大人だって大満足。手のひらよりも大きいですから。

 

料理長、ノンベエの気持ちわかっていらっしゃる。とてもビールがお好きそうな方で、お仕事中なので一緒に飲めないのが残念。

 

話題の焼きそばがこちら。蒸し細麺の水気をとばして固めの食感に。一部がぱりっとしていてバランスの良い味と具だくさんなこともありビールとの相性が素晴らしい。市販の3玉分はあって750円。空港の楽屋飯にふさわしいエネルギーたっぷりの料理です。

 

ビールがとまらず4杯目。「今日もよい飲みっぷりで…」と付き添いのサッポロビール社員が笑っています。

 

となりでは宴会スペースで空港関係者が忘年会。皆さんのおなじみの場所なゆったりとした雰囲気が素敵です。ほっこりした気持ちで鱈と揚げだし豆腐をつまみます。

「あれはボーイング787です。」と高密度で行き交う航空機を解説してくれるのは取材立会頂いた空港施設株式会社の小松常務取締役。航空機に詳しくない私も、非日常の光景にテンション高く、お酒も進みます。

 

ビールは続いてヱビスを。

 

肉野菜炒めや牛柳川風(600円)など、どれもこれもお酒が進みます。昼の喫茶と定番の焼きそばだけがブルーコーナーではありません。これだけあるのですから飲みの1軒目にばっちり使えます。

 

1996年(平成8年)開業。羽田空港の舞台裏を支える人々のオアシス「ブルーコーナーUC店」。

まわりの人たちの会話も業界用語がばんばん飛び交います。眺め良し、ビールの状態良し、コスパもよし。飛行機好きな方、広い眺めのなかでゆったり飲みたい方はぜひ新整備場駅で途中下車してみてはいかがでしょう。

ごちそうさま。

 

(取材・文・撮影/塩見 なゆ 取材協力/サッポロビール株式会社)

 

ブルーコーナー UC店
03-5756-9205
東京都大田区羽田空港3-5-10 ユーティリティセンタービル2F
11:00~21:00(土日祝定休)
予算2,800円