吉祥寺「いせや総本店・一階カウンター席」 お一人様の幸せ

吉祥寺「いせや総本店・一階カウンター席」 お一人様の幸せ

2014年7月19日
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飲兵衛というのはわがままなもので、数人で飲んでいると一人で飲みたくなり、一人で飲んでいると誰かと乾杯したくなる。
まったく困ったものです。

吉祥寺で仕事飲み(仕事柄、結構多いです)を終えたあと、無性に一人で飲みたくなりました。
仕事として飲んでいるのが別に辛いとか苦手ということはないんです。だって、嫌いならお酒関係の仕事なんてしませんから(笑)

そう、ただのわがままなんです。一人で飲みたい、誰に干渉されることなく、一人でぐいっと。

吉祥寺で一人の時間を楽しむのならば、やっぱりここ「いせや」でしょう。
街のランドマークと言っても過言ではなく、井の頭公園の次に吉祥寺を象徴するものだと私は思っています。

以前はボロボロの木造建物、良く言えば風情のあるお店でしたが、今は本店も公園店も鉄筋の建物へと建て替えられました。とはいっても、席の配置や雰囲気は昔のままで、とくに本店の焼き台周辺はお客さんの顔ぶれも焼き台のおにいちゃんも変化なし。荻窪生まれの私、いせやは焼きとんを初めて食べたお店なので、この雰囲気はたまらなく心地よいです。

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ビールは生もあるけれど、ここではびんでしょう。サッポロラガー、赤星の愛称はいせやでも標準語。
おつまみは、お刺身や漬物などもあるけれど、ここでは絶対にシュウマイを頼むべき。

巨大でずっしり食べごたえ。皮は柔らかく”あん”は甘め。やきとりのタレの味に近いです。醤油はつけずにこれをぱっと箸で切って口に運べば、老若男女みんなにっこり。大人は個々で赤星を。子供はコーラで我慢ね。

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いせや全体の客層は、20代のアーティスト・ミュージシャン・アパレルといった、いわゆる吉祥寺の若者から、上は70代の紳士まで幅広い。杉並・武蔵野は作家や芸術家が好むエリアということもあり、そういう雰囲気の人も多いです。私の父は作家ですが、やはりここは定期的に通っています。

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とくに、このお一人様専用の焼き台カウンターは、濃い人ばかり。立ち飲みでさっと飲んでいく人、中でじっくり焼酎の梅割りと向き合う人など様々。みんないい顔して飲んでいるから心地が楽しくなる。

もつ焼きが焼けるまでの間をシュウマイが繋ぎ、焼けてきた串にあわせて、お酒を焼酎へ。
甲類焼酎はサッポロブランドのもの。これに、琥珀色の梅シロップをたらして飲むのがいいんです。ソーダをもらって酎ハイにするのもいいけれど、やっぱりここではぐいっとストレートでしょう。

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大びん一本、梅割り3杯、軽くつまんで二千円におつりがくる。これがいいんですよね。

隣お客さんが何を頼むのか、どのタイミングで行くのかを気にしながら、一人で飲んでいるけれどみんな仲間と思う謎の一体感。向かいの紳士はどんな仕事をしている人なのか、人間観察もおもしろい。

風の向きでときには、焼き台からの煙をおもいっきりかぶることもあるけれど、それもまあいいんじやないかな。

楽しい楽しいいせやの一人酒。ここでひとり酒の楽しさを学んだ人も多いはず。

ごちそうさま。

いせや総本店
0422-47-1008
東京都武蔵野市御殿山1-2-1
12:00~22:00(火定休)
予算2,000円