新中野「やるき」 想像以上にオイシイ!カレー味の居酒屋でイレギュラーを楽しむ

新中野「やるき」 想像以上にオイシイ!カレー味の居酒屋でイレギュラーを楽しむ

2018年5月17日

最近、居酒屋の料理にマンネリを感じているあなたに見てほしい!

新中野にある「やるき」は、個人が営む街の大衆酒場です。そこまでは普通なのですが、実はほぼすべての料理がスパイスとハーブが効いた、カレー風味で味付けされているんです。

料理はポテトサラダやもつ煮込み、焼鳥などの典型的なジャパニーズ居酒屋の料理の数々で、スパイスだからといって決してエスニックやインド料理店という括りではありません。

純粋に居酒屋で、味付けだけが「やるきアレンジ」なのです。

最寄り駅は東京メトロ丸ノ内線の新中野駅。そこから7分ほど歩くので、駅からアクセスという点ではあまり便利ではないものの、それを考慮してでも行きたくなるクセを持っています。ちなみに、お店の近くには十貫坂上バス停があり、渋谷、新宿、中野から京王バスが結んでいるので、バスを使いこなせばターミナル駅との梯子も可能です。

インド人のトニーさんとお手伝いの店員さんが迎えてくれる店内。さほど大きくはなく、厨房を囲むL字カウンターとちょっとしたテーブル席という配置です。

予約で飲みに来るスパイス好きや、近隣に住む常連さんでいつも賑わっています。一人ならば飛び込みで入れることも多いですが、数人で訪問する際は予約しておくのが安心でしょう。

さぞかし個性的な飲み物があるかと思いきや、「あれ、普通だ」という、逆の意味で驚くドリンクメニュー。なんたって、普通の居酒屋で、味付けだけがエスニックなのですから。

アサヒスーパードライの樽生、瓶ではギネスとインドビール、酎ハイは標準的なものが並び、一杯300円からと良心的です。メコンウイスキーとラッシーに若干のインドらしさ。

酎ハイの焼酎はみんな大好き、キンミヤ焼酎。割材はおなじみ目黒の博水社がつくるハイサワーです。ハイサワーにパクチー味が新たに加わりましたが、これぞ「やるき」のために開発されたようなもの。

生パクチーを載せたパクチーサワーで乾杯!

気になる料理理たち。価格は300円台と飲み物同様にリーズナブルで手軽に楽しめます。品書きを見るだけでは、どんなカレー味で登場するか想像がつかないものも多く、初めての方は興味津々になるはず。

日替わりには突如として現れる刺身。アジフライに焼きなすと、インド料理屋ではないことが伝わる”居酒屋”メニューです。

お通しの代わりに頼みたい、まずはこれという一品はカレーキャベツ(250円)。

ひき肉入りのコク旨カレーにディップして食べるもので、キャベツがカレーの力で酒の肴に大変身します。ヘルシーで栄養バランスもよさそう。

そうこうしていると、やってきました「やるき牛モツ煮込み」(480円)。ハチノスやシロがたっぷり入ったスパイスたっぷりの煮込み。トリッパ、でもなく、具材はやっぱり居酒屋のそれです。

ふわふわのハチノスにスパイスのスープが染み込み、食欲をそそる香りに包まれます。カレーで飲めたらいいのにな、そう思ったことがある人ならば間違いなくハマるでしょう。

メコンウイスキーのハイボールを頂いて、黒板メニューから焼売をチョイス。

どんなカレー味なのかしらと思いましたが、これは普通。パクチーかターメリックの間に、箸休め的にちょうどいいかも。

ウォッカラッシーは、爽やかな後味で食事のあとのお口直しにぴったり。甘すぎず、飲んでもあまり酔わなさそうに思えるのでスイスイ飲めてしまいます。

2011年に中野坂上で開業され、その後、ここ新中野に移転してきたやるき。マスターのトニーさんは、実は「やるき茶屋」のもと従業員さんで、「やる気が大事!」ということで、大庄の「やるき」の名を使わせてもらったのだそう。

お客さんもお店の人たちも明るい雰囲気で、飲んでいれば、スパイスの力かやるきが湧いてきますよ。

ごちそうさま。

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

やるき
03-6304-8373
東京都中野区本町4-36-7 1F
17:00~23:00(日定休・ランチあり)
予算2000円