四日市「おき野」 工業都市の夜は賑やかです。食酒工房に酔う。


名古屋から30分、三重県最大の街・四日市は日帰りで訪ねることができます。

日中はドーナツ化現象もあってか人通りはやや寂しい駅の周辺ですが、この街は日が暮れてからの賑わいは特筆すべき点です。

さすが中京工業地帯の中核都市だけあって、終業時間とともに多くの人々が飲みに繰り出して、静かだったアーケードや路地裏のスナックは賑やかになります。

カウンター割烹や立ち飲み、日中から飲める食堂と一通り揃っている中で、カウンター割烹ならば「おき野」をおすすめしたい。

 

飲食店やスナックが雑多に集まるエリアにありながらも落ち着きのある佇まい。電照看板は三重を代表する酒蔵・宮崎本店(楠)の宮の雪です。

 

女将さんが切り盛りするカウンターのお店で、常連さんたちがボトルキープの焼酎や地元四日市のお酒で頬を赤くしています。

 

ビールはアサヒスーパードライ。ジョッキのデザインはなんと1985年登場で現在の青い「Asahi」になる以前の朝日と波が書かれたもの。なんと珍しい。

 

ピカピカのビールディスペンサーか注がれたキレッキレのアサヒスーパードライが嬉しいな。乾杯!

 

料理はすべて黒板にかかれていて次々内容が変わるのだそう。金目鯛のしゃぶしゃぶにローストビーフ、刺身には三河湾が産地として知られるとり貝やタチウオなど珍しい顔ぶれも。和洋関係なく美味しそうな料理の数々が悩ましい。

 

こちらは定番の品書きで、料理自慢の内容が文字から伝わってきます。よく見渡しておかないと、突然マス寿司がでてくるなど気が抜けない内容です。

 

定番酒の宮の雪もよいですが、常連さんが美味しそうに飲んでいる白鷹に興味津々。お伊勢さまへの街道街として栄えた四日市。神様にお酒はつきもので、この白鷹は伊勢神宮御料酒という特別なもの。

 

全国1500を超える酒蔵からただひとつ選ばれた神酒です。神様に毎日欠かさず献上される銘柄を飲むのは、ご利益もありそう。

 

先付として半熟卵にチーズとオリジナルのオリーブソースをトッピングした和洋折衷の温泉卵。

 

これがうならせる美味しさ。そして日本酒との相性も計算の上というのが、なんといいますか「にくいね」って印象です。

 

創作料理から定番まではなんでも手際よく、ちゃちゃっと美味しく作れるお店。だからこそお酒と料理が好きそうな先輩方が贔屓にしているのでしょうね。

 

てっぴやそら豆を肴に、気がつけば閉店時間まで笑いっぱなしのひととき。女将さんの人懐こさや常連さんたちの一体感も魅力で、大都市名古屋にはない旅先の人情に触れ合う楽しい時間でした。気がつけば閉店時間も過ぎていて、あらあら、さて、今日は宿へ戻りましょうか。

ごちそうさま。

 

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

 

おき野
080-6335-7613
三重県四日市市諏訪栄町14-6
15:00~22:00(不定休)
予算2,800円



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