名古屋・伏見「酒津屋伏見店」 50年目の地下街で、昼酒を楽しもう!

名古屋・伏見「酒津屋伏見店」 50年目の地下街で、昼酒を楽しもう!

2017年9月28日

伏見地下街という名前を聞いたことがありますか。名古屋市営地下鉄東山線の改札から直結した地下街で、1957年に建造された通路です。

ここがいま、名古屋の飲み屋を語る上で外すことができない激アツなスポットになっています。名古屋駅から東山線で一駅の伏見。下り線のホームにある小さな改札を抜けたところが、なんとそのまま飲み屋街になっています。

 

別名「長者町横丁」。サッポロビールの看板と提灯が賑やかに迎えてくれます。これでも、改札から徒歩10秒の場所なんです。信じられません。東京の新橋駅よりも飲み屋に最短アクセスです。

 

地下鉄東山駅と一体的な構造になっていますが、この地下街は民間の施設。地下街がつくられた頃は伏見は繊維問屋街として知られ、この地下街もそんな問屋の小売店舗が入る施設として誕生しました。時代はかわり、いまはアパレルは百貨店やショッピングモールで買う時代。駅直結と言えども衰退の一途を辿っていた伏見地下街でした。

それがいま、飲み屋を中心とした施設として生まれ変わり、夜な夜なたくさんのお酒好きで賑わっています。シャッターがしまっていた店舗が次々と酒場に切り替わり、あちこちから笑い声が聞こえてきます。

 

栄地下街の有名な酒場「酒津屋」もこの伏見地下街に出店。立ち飲み業態としてこの夏営業を始められました。

 

店は栄店よりもコンパクトながら、料理やお酒のラインナップはほぼ一緒。立ち飲みということで、さくっと一杯立ち寄っていけるのでますます使い勝手がいいです。なんたって、東山線の改札から徒歩1分もかからない立ち飲み屋ですから。

 

11時のオープンから通しで営業。定食もありますし、もちろん昼から飲むことも可能。生ビールはサッポロ黒ラベルで410円、赤星も置いてあり中びんで490円。ハイボールは350円とお手頃価格です。

 

フードは名物のエビカツやちょっとしたつまみがいろいろ。みそ奴が好物なのですが、もちろんこちらにも取り扱いあり。刺身からどて煮まで、名古屋の酒場料理の基本が一通り並びます。

 

酒津屋の運営は酒販店が行っていますので、広い意味で言えば角打ちでしょうか。生ビールの状態もばっちりです。

 

乾杯はサッポロラガーで。50年使われた地下街の年輪をつまみに、明治生まれのビールが美味しい。

 

あつ揚げは370円。注文を受けてから豆腐を揚げるので、熱々ほくほく。しっかり食べごたえがあり、ビールやチューハイのお伴に最適です。

 

チューハイはサッポロビールの樽詰め「氷彩サワー」。甲類やウォッカベースが多い樽詰チューハイですが、サッポロ氷彩サワーは実は岡山生まれのホワイトブランデーベースだってご存知ですか。

去年からじわじわ広がっているバカルディのラムハイもあって、いろんなお酒を楽しめます。

 

長者町横丁(伏見地下街)はここ酒津屋をはじめ、奥に長く伸びる通路に様々な立ち飲み屋やバルが立ち並び、毎日がお祭りのような賑わいです。

多くのお店がせんべろ価格なので、名古屋で飲み歩く際にはぜひ一度立ち寄られてみてはいかがでしょうか。

 

地上の入り口も、幻想的な雰囲気。アートと昭和と酒場の心地よいコラボレーションがここにあります。

ごちそうさま。

 

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

 

酒津屋 伏見店
愛知県名古屋市中区錦2-13-24伏見地下街
11:00〜23:00(日祝定休・土は休のお店多い)
予算1,300円