恵比寿「恵比寿麦酒祭り2017」 祝日本麦酒130周年!昔は、目黒のさんま。今は麦酒の恵比寿。

恵比寿「恵比寿麦酒祭り2017」 祝日本麦酒130周年!昔は、目黒のさんま。今は麦酒の恵比寿。

2017年9月14日

いまから130年前の1887年、後のサッポロビールとなる日本麦酒が設立されました。そののち、落語「目黒のさんま」に登場した茶屋があったとされるこの地に、2年の歳月をかけて醸造所が誕生。日本麦酒はここで製造される麦酒を「恵比寿麦酒」と名付け、東京ではじめてのビールづくりが始まります。

恵比寿麦酒をつくる日本麦酒の本社は銀座にあり、ここ目黒の里でつくられる恵比寿麦酒の直売所を銀座に作り、日本初のビヤホールとなる恵比寿ビヤホールはのちの「銀座ライオン」へと成長していきます。

商品名としての恵比寿は全国的に知られる名前となり、日本鉄道(のちの山手線)開通後に設置されたビール用貨物駅は恵比寿駅と命名され、地名も渋谷区恵比寿と商品名が町の名前にもなりました。

 

東京初のビールを醸造した「聖地」は、平成に入るまでサッポロビール(旧日本麦酒)の工場として稼働してきましたが、工場を千葉県船橋市へ移転し、再開発の上、皆さんがよく知る恵比寿ガーデンプレイスへと姿を変えます。おしゃれな街として知られる恵比寿ですが、その背景はまさにビールの街です。

ビールの街「恵比寿」が一番ビールで盛り上がるお祭りが「恵比寿麦酒祭り」。今年9回目を迎えた恵比寿麦酒祭りの様子をお届けします。

JR恵比寿駅から恵比寿ガーデンプレイスまでは動く歩道を設置した連絡通路で繋がっています。この道、筆者も何度行き交ったことか。

 

恵比寿ガーデンプレイスは、中心的なテナントである三越とオフィスビルの恵比寿ガーデンプレイスタワーといくつかのビル、ホテル、レストラン、マンションが集合する複合施設。東京都内の再開発の走りでもあります。サッポロビールの本社もここ恵比寿ガーデンプレイスにあります。

 

プロムナードの先にあるセンター広場はそんなガーデンプレイスのコアとなる部分。大きなアーチ状の屋根がついた全天候型の開放空間です。恵比寿麦酒祭りのメイン開場にも使われています。

 

ガーデンプレイス全体が麦酒祭りの開場となっており、中央の広場のほかにも様々な場所に飲食店テントが登場し、既存施設でも連動した企画が開催されます。ちなみに9月14日まではメイン開場のみの開催です。

 

毎年洗練されていく麦酒祭り。ビール好きでなくとも、外で飲むことが好きならば誰もがテンションが上がります。

 

開場は完全セルフ方式で、食券を購入後にフードとドリンクのコーナーで商品と引き替える方式。入場時にチケットカウンターで最初の注文分を購入し、その後のおかわりは開場を巡回しているフロアスタッフから購入する流れ。このスタッフ、サッポログループである銀座ライオンの精鋭が揃っており、イベントとは思えないほどスムーズでストレスフリーな接客をしています。

 

ずらりと並ぶテーブル席も、夕方にもなれば満席になるほどの賑わいに。長テーブルとベンチシートなのでやや入りづらいですが、気がつけば両隣と一体感をもって乾杯してしまいます。

 

こちらがチケットカウンター。開催期間中は広場の飲用スペースは利用者向けに区切られていますので、ある意味ゲート的な意味ももっています。ライオンの方が担当していますが、ライオンのメンバーズカードは使用できません。

 

恵比寿麦酒祭りは、「恵比寿」とつくだけに、サッポロ黒ラベルやエーデルピルスの取り扱いはなく、完全にヱビスだけに絞られています。

通常は樽詰めの生ビールとして知っュ化されていない華みやびや、今後発売を予定している「和のつむぎ」など、ここでしか飲めないドラフト銘柄があり、このあたりは飲みに来る価値が高いかなと。

 

フード類は蒸し牡蠣やムール貝などのシーフードも加わったビヤホール系メニュー。どちらかというと数人でつまむものが多いですが、一人で飲んでいる人も多いです。

 

予めチケットカウンターで購入した食券を、まずはフードコーナーで料理と交換。奥ではライオンの厨房スタッフの皆さんがもくもくと作られています。

 

続いてビールをチケットと交換。この場所で飲む生は、言うまでもなく抜群に状態がいいもの。荒い泡はビールナイフで削ぎ落とし、きれいな一杯を注いでくれます。

 

テーブルは空いていれば自分で選べます。賑わっているときでもフロアスタッフが誘導してくれますのでスムーズ。グループ会社にビヤホールやビヤガーデンを運営している会社があるサッポロならでは。これが本業です。

 

それでは乾杯!

暑くも寒くもない、爽やかな軽い風がすっと吹き抜ける空間で飲む生ビールは最高です。

フードは、せっかくなので蒸し牡蠣を。加熱しているので身が締まって小ぶりになっていますが味は濃厚でコクがあり、「和のつむぎ」の華やかな旨味ととてもよい調和を感じます。「ヱビス和のつむぎ」は珍しい国産麦芽を使用しているビールで、麦の美味しさを改めて感じる一杯です。

 

定番のチョリソー&ウインナーももちろんビールのベストパートナーです。銀座7丁目のビヤホールライオンでも人気のおつまみです。

 

ビールのおかわりは、会場を巡回しているフロアスタッフより購入可能。定番のヱビスが1杯500円と、屋外のビール系イベントとしては良心的で、もちろんチャージもありません。おつまみを食べずに軽く一杯飲んでいくなんて使い方もOKです。

 

つくりたて、注ぎたての生ビールヱビス。ビール好きならば、これを手にして”えびす”顔にならないはずがありません。

 

明るく心地よい空間。一人で飲む人、デートで飲む人、スーツ姿で仕事終わりに飲みに来る人、みんなスタイルは様々だけどとっても幸せそう。私も毎年楽しみにしている幸せのひとときです。

 

普段あまり恵比寿で飲まないよという方も、このイベントに合わせて足を運ばれてみてはいかがでしょう。恵比寿ガーデンプレイスに併設されているヱビスビール記念館や、駅周辺の大衆酒場もあわせてどうぞ。

ごちそうさま。

 

(取材・文・撮影/塩見 なゆ Special Thanks/サッポログループ各社)

 

詳細はサッポロビール公式サイトへ
http://www.sapporobeer.jp/area/shutoken/yebisubeerfes/