元町「金時食堂」 愛され続けて66年。神戸元町の変わらぬ食卓


大衆食堂で昭和の残り香を肴に一献。大衆食堂飲みは、同じく歴史ある大衆酒場で飲むのとはまた違った心地よさがあります。定食を食べている人、テレビを見ながらのんびりとお燗酒を飲んでいる人、仲良しと瓶ビールを酌み交わすノンベエ二人組。

みんな各々に過ごしているのに、不思議な一体感があります。

ずらりと並ぶ料理の短冊、ショーケースに並ぶお惣菜、愛想のよいお母さん的な存在のお店のお姉さんたち。美味しい料理はもちろんですが、食堂はそんな佇まいすべてが「おつまみ」です。

神戸・元町にある「金時食堂」もまた、そんな愛しき大衆食堂の一軒です。

 

南京町で1951年創業、10年後の1961年(昭和36年)に、国鉄元町駅から元町商店街へ通じる路地に移転し、現在に至ります。これぞ大衆食堂といった重厚感と庶民的な開放感が融合した店構え。古くとも清潔で、女性の常連さんが多いのも頷けます。チェーンの食堂を否定するわけではありませんが、飲むならば断然「金時」です。

 

お店は午前10時にオープン。明るい時間は朝食や昼食を利用する人が当然多いわけですが、そこに混ざってちょっぴりの背徳感こそツマミだと言わんばかりに飲んでいる人たちがぽつぽつといます。

飲食店のスタッフや、当直のある仕事を終えた人たちが集い、昼の日差しが差し込む中で温和な宴を楽しんでいる姿も。

 

ビールは樽生が一番搾り。瓶は兵庫県に多いキリンクラシックラガー(CL)が味わえます。このほか、瓶はアサヒスーパードライも併売されています。

飴色にそまった内装に、同じく昭和色の麒麟がよく似合います。

 

料理は壁にずらりと貼られた短冊と、店奥のショーケースから選ぶスタイル。13時を過ぎないと注文できないものもあります。

 

ぜひ注文の前には店奥のショーケースを見に行きましょう。午前中から美味しそうな主菜…いえ、肴がいっぱい並びます。加熱調理が必要なものは温めて提供してくれます。1時過ぎに解禁となる揚げ物は注文の都度用意してくれるので熱々で食べられます。

 

こちらは朝食用の盛り合わせ。これとビール一杯をあわせて千円でお釣りが来ます。元町は午前中から飲みたくなる街なのです。

 

カレイの煮付けと冷奴をもらい、金時の口開けで乾杯!

 

蕎麦やとんかつまでありますが、煮魚も種類があり、よく浸っていて美味しいです。小ぶりながら、ワンコイン以下でこれくらいが食べられるのなら誰が文句を言うでしょうか。

名物はだし巻き卵で、ふわふわな生地にたっぷりの出汁が染み込んでいてこれまた美味。

 

瓶ビールは600円、日本酒は神戸は灘の銘酒「菊正宗」で二合570円。13時から18時までの長いハッピーアワー時間帯は大瓶が420円となるのでより一層お得です。まさに昼酒推奨のお店。

 

元町駅周辺は大丸デパートや、きらびやかなアパレル店が並ぶ元町商店街に、カフェやバルとオシャレムードが漂う街ですが、路地裏には人間味のあるノスタルジー空間がまだまだ元気に営業しています。

神戸で酒場散歩、おすすめです。

ごちそうさま。

 

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

 

金時食堂
078-331-1037
兵庫県神戸市中央区元町通1-7-2
10:30~21:00(土は20:00まで・日は19:00まで・祝定休)
予算1,200円



“元町「金時食堂」 愛され続けて66年。神戸元町の変わらぬ食卓” への1件のコメント

  1. おのっち♪ より:

    うらやましいですね、神戸元町。。
    大衆食堂なら朝食から楽しめそうだ(^w^)
    プロ、貴重な情報ありがとうございました(^^ゞ

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