札幌「ビヤホールライオン狸小路店」 北海道最古のビヤホールは大正生まれ


日本人がはじめてビールをつくった地・札幌。

ホップや大麦などのビール原料の生産といった一次産業、ビールづくりに欠かせないエネルギーの鉱業と生産の二次産業、鉄道や道路といった物流の確保といった分野までを含めて、札幌生まれのビールは北海道開拓の集大成のひとつです。

そして、そのビールを消費するために札幌は狸小路に誕生した”第三次産業”が「醸造元直営サッポロビヤホール」、現在のビヤホールライオン狸小路店です。創業は1914年(大正3年)5月1日です。

 

明治維新後、開拓使は函館に設けられましたが、1871年(明治4年)に札幌の開発が始まり北海道開拓の中心が現在の場所に移ります。それから二年後、いまから144年前に狸小路が誕生し、札幌の繁華街の軸として賑わい、今に続きます。

 

開拓使による官営のビール醸造所がそれから3年後に完成し、全国にビールが運ばれるようになります。ビールの街として知られるようになり、この地に飲みに来る人々に向けてここ狸小路にビヤホールが誕生します。ベランダに立つライオン男爵がシンボル。

 

以来、官営ビールから民間へ払い下げられ札幌麦酒となり、ヱビスビールを醸造していた日本麦酒と合併など様々なことがありましたが、現在も変わらずサッポロビール系列のお店として、美味しい生ビールを提供し続けています。

 

北海道開拓のシンボル、北極星。現在もサッポロビールのロゴとして有名ですね。赤い星は昔使われていたもの。赤星という愛称で、現在も同じラベルで作られ続けているサッポロラガーが最近人気です。

 

現在の建物は昭和35年の改装した三代目。運営はサッポログループのサッポロライオンですが、建物はサッポロビールの所有という珍しいパターン。

 

店内は”ハイカラ”を維持しており、ロマンと乾杯を重ねた年輪が感じられます。

 

北海道最古のビヤホール、ここでどれだけの人が乾杯をしてきたのでしょうね。

 

現在の生ビールサーバーとは異なる形状の伝統のタップ。勢いよく流れ出すビールを、グラスの位置をうまく上下に動かして泡と液を絶妙なバランスでつくりあげる「一度注ぎ」が特長。ガスが程よく抜けまろやかな味わいになります。

 

ビールが届く瞬間の高揚感は、毎日だって素晴らしい。

 

北海道内のビールといえばクラシックが人気ですが、狸小路ライオンは伝統のサッポロ生ビール。黒ラベルは今年40周年を迎えましたが、それ以前からサッポロ生ビールはライオンなどで飲まれていました。ビールの街に乾杯!

 

料理は同店オリジナルメニューも多く、他店との違いがみられます。じゃがいもにビール、変わることのないベストパートナーです。

 

ラム肉を使った料理もあります。一階がビヤホールですが4階がジンギスカンホールとなっているため、ビヤホールで北海道の郷土料理のラムが楽しめます。

 

羊の独特な余韻にはビールが最高です。

 

一杯目はサッポロ生ビール黒ラベルをぜひ味わっていただきたいですが、ヱビスなど同社のブランドも多数揃っているので飲み比べるのもおもしろい。

 

札幌の開拓とともに歩み続けたビヤホール。銀座にあるライオンとはその背景が違います。ヱビスビールを楽しむ場所として銀座に造られたものが「銀座ライオン」。サッポロビールのために誕生したものがここ、サッポロビール直営ビヤホール。両社の合併で一緒になりましたが、原点の違いは今も店の空気に感じられるように思います。

歴史を肴に乾杯をしませんか。

ごちそうさま。

 

(取材・文・撮影/塩見 なゆ 取材協力/株式会社サッポロライオン・サッポロビール株式会社)

 

ビヤホール ライオン 狸小路店
011-251-1573
北海道札幌市中央区南2条西2-7 サッポロビル
11:30~22:00(無休)
予算2,600円



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