京都「水月亭」 絶品むし豚と水キムチを肴に昼酒が進む


京都は東京近郊に次いで高頻度で飲み歩いている街です。京都駅前の郵便局裏にある角打ちや、お昼から混み合う激安立ち飲みの店などに、寺社仏閣にはない酒の場特有の活きた京都が感じられます。

観光地として賑わう四条周辺だけでなく、よりディープなエリアにも安くて美味しい飲み処はあります。新幹線側の八条口は駅前こそ有名ホテルが立ち並び、最近はイオンモール京都もオープンするなど賑やかですが、その裏側、東九条は雰囲気ががらりと変わります。

住宅街のなかに何軒か韓国料理店や焼肉屋があり、豚ホルモンの「水月亭」もその一軒。京都では知る人ぞ知る大衆グルメの銘店で、看板料理のムシブタがとにかく絶品です。

 

お昼からのれんを掲げ、それにあわせてどっと家族連れや料理を目当てに来たグループ、昼酒を一献と地元に暮らす常連さんたちでどっと満席になります。「ご予約は?」と聞かれるほどの人気店ですが、タイミングが合えば一人・二人なら、短時間にすっと入れることも。

木造の壁に年季の入った献立札、タイル張りの厨房で、奥にはキムチを漬けたり豚肉を加工する大きなバックヤードを備えています。

 

ここは焼肉屋さん。ですが、たたの焼肉屋ではありません。豚ホルモンもおいています。関西では牛ホルモンの店は多いですが、豚モツが看板となると珍しい。ピリカラと下味をつけた天肉や腸焼が並びます。

名物はムシブタで、上で520円。人気でテイクアウトで買っていく人もいるほど。このまま食べてもよし、コチュジャン風の辛味噌タレにつけて食べるもよし。かわつきでワイルドです。ヒール(豚足)も臭みなく脂の旨味が甘く感じます。

ビールは生がアサヒで、瓶でキリンラガーも置いています。焼肉系は熱で生があっという間に温くなるので瓶ビールで乾杯!

え、生でも、料理が美味しいとあっという間に飲むでしょうって?

 

ヒレ、ガツ、ハラミ、そして天肉。天肉とはツラミ(牛のホホ)のこと。京都特有のモツ肉の名称があって、それもまた新鮮です。

ミックスが470円で、かなりのボリュームがでてきますので、これから何軒か梯子しようとお考えの方なら、注文する数は慎重にされることをおすすめします。

「ガンガンに熱してから焼かないと焦げちゃうよ」と丁寧に教えてくれるお姉さんの指示に従い、肉厚で独特な形状の網型鉄板を十分に熱し、そこへいざ焼肉!

店中に肉とタレの煙が充満し、他のお客さんも次々焼き始めるものだから大変なことになります。このあと新幹線に乗るならば、ニオイ対策必須です。

 

水キムチは案外置いている焼肉屋は少ないように思います。赤いキムチのように唐辛子を使わないもので、発酵による旨味は普通のキムチに劣らず、この汁まで美味しく液体おつまみになります。

 

マッコリと合わせるのも良いですが、ここでは日本酒とあわせる人が多いです。チロリで運ばれる日本酒は、お願いすれば湯煎でお燗もしてくれます。

 

少し寒い時期であれば、キムチ鍋もおすすめ。おしゃれな韓国料理店ではまず食べられない、本格的な内容です。こういう空間なだけに空調は期待できず、辛いとすぐヒーヒーとなってしまう私にはつらい料理(笑)

 

駅から近いわけでも、商店街になっている路地でもない場所にあるディープながら超賑わうホルモン飲み屋・水月亭。

いつもと違ったタイプの焼肉・韓国料理屋で乾杯、いかがでしょう。

ごちそうさま。

 

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

 

水月亭
075-691-3783
京都府京都市南区九条河原町上ル東九条南山王町46
11:00~22:00(月祝定休)
予算2,500円



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