恵比寿「えびす坂 鳥幸」 白穂乃香×焼鳥×ワイン。記念日の一軒に


今宵は恵比寿から。東京初のビール醸造が行われた地で、近代の再開発によって誕生したデパート、ホテル、オフィス、マンションに美術館まで集まる複合施設「恵比寿ガーデンプレイス」。シンボル的な存在のガーデンプレイスタワーの高層階には飲食店フロアがあるのですが、2016年冬に大規模にリニューアル。

従来の飲食店よりもひとつ上の価格帯、つまりはアッパーなお店が入り、他の高層ビルの飲食店街とは一味違う高級感漂うレストラン街となりました。

「恵比寿」の地名の由来は、この地で醸造していた麦酒のブランドが「恵比寿麦酒」だったことから。町の歴史はお酒とともにあることもあってか、ヱビスビールが似合うお店が並びます。

 

リニューアルされたガーデンプレイスタワー38階の飲食店の中から、今回は鳥幸をご紹介します。

 

職人の技が光る上質の焼鳥・鳥料理を楽しめる鳥幸は、最近はワインと焼鳥のペアリングが評判です。

 

シックな店構え、ハイセンスな通路の奥に揺らめく暖簾。リッチな空間ながら、どこか懐かしい街場の酒場の雰囲気を上品に演出しています。

 

焼き場を眺めながら空間を味わえるカウンター席。普段のデートのひとつとして、たまにはこういう店も選択肢としたい。全体的な利用シーンは接待やビジネス関係の飲み会、記念日やデートなどでしょうか。

席数は50ほどで、カウンター(16席)で酒場ライクに飲むもよし、個室(6部屋)で静かに楽しむもよし。

 

ビールは恵比寿生まれビール・ヱビスビールと、栃木県那須で醸造されるサッポロのラグジュアリーブランド「白穂乃香」が用意されています。サワー、ウィスキーもありますが、ここは白穂乃香からソムリエが選ぶワインへという流れが良さそうです。

 

5,400円のえびす坂コースが一通り食べられて初めての注文には良さそうですが、事前の予約なしでも選べる串コースも十分魅力的です。焼鳥は280円から、極上レバーは鳥幸の看板メニューです。

 

自家製の白レバームース、大山鶏のテリーヌ、鳥料理の贅沢なラインナップが勢揃い。

 

それでは乾杯はヱビスビールで。薄ハリのグラスでしっゅとした口当たり。普段のヱビスも、グラスや雰囲気で味は変わるもの。

 

ビジュアルの良さはさすが鳥幸。系列の「ぬる燗佐藤」にも通じる、派手さはないけれど一緒に飲みに来た相手をそっともてなしてくれる安心感があります。

 

白いんげんと砂肝の小鉢など、前菜にも鳥が積極的に使われていて、焼鳥への期待が高まります。

 

ビールを白穂乃香へ切り替えて、焼鳥を迎える準備を。鮮度ばっちり、クリーミーで甘さを感じる泡は無濾過ビールならでは。

 

山梨県八ケ岳の養鶏場・中村農場で共同開発した八ケ岳鳥幸地鶏をかしわ・ねぎまに使用しているそうです。部位ごとに違う餌をあたえた鶏を使い分けるなど、焼鳥もこだわりをとがらせるとそこまでいくものかと驚かされます。

 

カウンターならばすぐに提供されるので熱々を楽しめますが、個室でも冷めないようにと熱々の岩皿の上に盛られて運ばれてきます。

炭火の風味、鶏のきゅっと引き締まった肉の中からじわっと滲み出てくる肉汁、部位ごとにタレ・塩・醤油で異なる味付けも嬉しい。火の入り方が絶妙で硬くなる直前で皿に盛っているように思えます。

 

ここでビールからワインへ。50種類ものワインを揃える焼鳥店というだけでも個性的ですが、焼鳥と合うものだけをソムリエの資格を持つ人が選んだというのもおもしろい。つくねとシラーズ、肉とワインだから合わないはずがないのですが、既成概念だとなんとも不思議。

クヌンガ・ヒル・シラーズ・カベルネ( ペンフォールズ・オーストラリア)とのマリアージュを試してみましたが、まるほど、これはいい。

 

スペインのマルケス・デ・リスカルがつくる「ティント・レセルバ」に大山鶏のテリーヌ。影響力のあるワイン専門誌の一つ「ワイン・エンスージアスト」(アメリカ)が選ぶ“ヨーロピアン・ワイナリーオブ・ザ・イヤー”を2013年に受賞したワインを、まさか焼鳥と合わせるとは、きっと向こうのワイン評論家も思うまい(笑)

 

一人・二人でしたらカウンターで職人さんとちょっとしたトークを楽しみつつ飲むのがよいですが、一番人気は最奥にある6人部屋で間違いない。ガーデンプレイスタワー38階の真西の角部屋にあたり、左を向けば東京タワーに六本木、奥にはスカイツリーという眺望、右を向けば目黒の旧朝香宮邸を越してお台場、そして羽田空港の離着陸の様子までが一望できるのです。

いつかは出世して、こういう場所でお忍びで飲みに来たいものです。普通に予約すれば先着順で取れるそうですので、大切な日の最高の隠し手札として使ってみてはいかがでしょう。

ごちそうさま。

 

(取材・文・撮影/塩見 なゆ 取材協力/サッポロビール株式会社)

 

えびす坂 鳥幸
050-2018-0263
東京都渋谷区恵比寿4-20-3 ガーデンプレイスタワー 38F
17:00〜23:00(ガーデンプレイスの営業日に準ずる・ランチあり)
予算6,800円



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