中野「川二郎」 地焼き鰻にお燗酒、今宵も幸せ酒場


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鰻屋で飲むといえばうざくから始めて鰻まき、白焼き、そして最後にうな重で〆るというのが一般的ですが、それはハレの日の飲み方ですよね。普段は鰻をつまみに飲むことなんて滅多にない…なんて方も多いのではないでしょうか。特別なときの鰻はもちろん素晴らしいですが、実は数は少なくても普段使いで「鰻」をつまみに飲める専門店というのもあります。

例えば中野で鰻を肴に軽く一杯といえばこちら「川二郎」はいかがでしょう。1968年創業、現在は4代目が店の味を受け継いでいます。営業時間は21時までと飲み屋としては早く、縄のれんの向こう側、L字カウンターを囲む常連さんの姿が見えたらほっとします。今宵の一杯、鰻を肴にちょいといきましょう、そんな気分にさせてくれる庶民的な店構えも川二郎の魅力です。

 

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入り口側に向いた焼台にそれを囲むL字カウンターという典型的な焼き物系酒場のつくり。黒いテーブルとパイプ椅子の組み合わせも時代を感じます。ここでまずは悩まず瓶ビール。キリンラガー(中瓶600円)を置いています。川二郎のカウンターに渋くかっこいいラガーのラベルがしっくりきます。

それでは乾杯!

 

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何をつまもうか悩む必要はありません。一通りを頼んでおく、それが川二郎の注文の仕方。全部食べてから、まだ余裕があれば好きなモノを追加しましょう。

キャベツ、おしんこ、温豆腐などもあるので串が焼けるまでの間、それでビールをくいっと。炭火で手際よく焼いていく串を眺めながらビヤタンを乾かしていく、酒場ならではの空間をつまみに飲むという楽しさがここにもあります。

肝焼き、えり焼き、ひれ、レバー、短冊に八幡巻き。順にでてきますので、焼きたてを冷めないうちにハフハフしながら頬張ればほっぺがとろけるにきまっています。タレはさらりとして醤油味が強め。蒸していない関西風の地焼きの鰻なので噛むほどに旨味が口の中に広がります。

 

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八幡巻きがここの人気串。ごぼうと鰻がこんなに合うのかと、最初に食べたときは誰もが驚きます。うなぎの脂を吸ったごぼうにうっとり。ビールから日本酒に切り替えます。

 

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お客さんの多くは常連さん。お店の人と丁度いい距離感でお話をされています。このアットホームな感じもまた心地いい。自分の世界で飲んでもいいし、お客さん同士の会話に混ざるのもまた楽しいです。美味しい串を片手に日本酒が進みます。

 

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燗酒は八重寿、冷酒はキクマサと大山のみ。あれこれいろんな銘柄は揃えずにばしっと決め打ちしているのが昔から続く老舗酒場らしいです。グラスにそのまま注がれた八重寿をくいっと。

焼酎はキンミヤなので、お好きな方はそれをそのまま飲んでもよろしいのではないかと。もちろん烏龍茶で割ったりもできます。ちなみに、ワインはサッポロ、あとはギネスを置いているのですが、これも品書きには「サッポロギネス」と書かれています。ギネスは現在はキリンが販売していますのでこの品書き、なかなかの年代もの。

 

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料理もお酒の種類も多くはないけれど、店の雰囲気もパリっとした鰻の味も、すべてが絶妙に心地よさをつくりだしています。カウンターで一人燗酒片手に鰻串、いかがでしょうか。ハードルは高く見えますが、酒場が好きな方ならば誰もがきっとこの空間に惚れるはずです。

一通りの他に短冊をにんにく醤油で味付けしたものなど個性的なものもありますが、それはまたの機会に。昔は蒲焼きがありましたが今はメニューから消え、ますます硬派に鰻串専門の酒場になりました。軽く摘んでさて次の酒場を目指しましょうか。

ごちそうさま。

 

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(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

川二郎
03-3389-4192
東京都中野区中野5-55-10
17:30~21:00(日定休)
※予約はできません。13席ですのでいっぱいだったらタイミングを変えて。
予算2,200円



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