神田「憩庵ぼたっ子」 秋田の味を東京の真ん中で穏やかに

神田「憩庵ぼたっ子」 秋田の味を東京の真ん中で穏やかに

2015年6月4日

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神田には全国の郷土料理のお店が集まっています。なんでかなーと推測してみまして、こんな答えが見えてきました。大手町や丸の内、神保町に日本橋など全国の都道府県から中央に集まってくる人たちが働くオフィス街であり、そこから神田は徒歩で移動できる。だから仕事帰りに郷土の味を求めてくる人が立ち寄れるお店が多いのではないかと。

銀座・有楽町が昼の郷土の街だとしたら、夜の郷土は神田ではないでしようか。数ある郷土料理の名店の中から、今回は秋田料理のお店「ぼたっ子」をご紹介します。

駅から徒歩1分。西口商店街から一本裏に入った静かな路地にあります。どちらかというと小料理屋的な雰囲気の店構えですが、普段使いの方が多い飲み屋ですので、のぞいてみましょう。

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L字のカウンターと奥にテーブル席が数卓のあまり大きくないお店。お店の方とカウンターを挟んだ距離がちょうどいい感じ。一杯目はビールでしょう。場所柄か、アサヒ、キリン、サッポロとありますが、樽生は黒ラベルでしたので、まずは生ビールで乾杯です。

山菜のマヨネーズ和え、ねっとりとした食感と歯ごたえが絶妙。最近、ますます優しいおつまみを好むようになってきました。

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ビール以外は、やはり秋田の日本酒に力が入っています。高清水に太平山、秋田を代表する酒造です。大仙市の地酒「刈穂」なんて東京ではめったに見かけない銘柄も。生ビールや日本酒が510円~と、神田のこの立地でこの雰囲気としては十分お得感があります。

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さて、今日のオススメはなんでしょう。カウンターにはずらりと大皿料理が並んでいて、黒板には鰰(ハタハタ)の文字がひときわ踊って見えます。シメは稲庭うどんというのは秋田の定番でしょう。

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ビールをおかわりして、大皿からは秋田ご出身の女将さんの手作り、極太ごぼう・人参のきんぴらを。こういうのをつまみに飲むお酒、ほっとする瞬間です。

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それにしても、秋田は山菜の種類がほんとうに多い。聞いたことのないものも多くて、それらを味わい比べるのもこういったお店の楽しさです。東京にいながらして、秋田出身の人も納得の食事が味わえる、ちょっとした旅行気分が楽しめます。

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これが名物の鰰ずし。滋賀の鮒ずしと同じ「熟れ鮨」なんですね。初めていただいたのでびっくりしました。これは完全にお酒のつまみですよー。酒は天下の太平山にするか、爛漫と合わせるのも捨てがたい。

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店名を冠した「ぼたっ子焼き」は味噌味のハンバーグのようなもの。甘味噌の深い味わいでお酒が進むこと間違いない。

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お酒が進むといえば、日本酒もいいけれど一軒目で立ち寄ったならば、やはり瓶ビールをちびちびとビアタンブラーで飲むという杯の進め方もありではないでしょうか。せっかく赤星(サッポロラガー)があるのでゆっくりゆっくり飲んでいきましょう。黒ラベルはがぶがふ、赤星はちびちび、それぞれ使い分けて乾杯をもっと美味しく。

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全国100万の飲み屋ポテサラファンの皆さま、お待たせいたしました。飲み屋といえばポテサラ、初めてのお店で何はともあれ頼んでおきたいおつまみNo.1(なゆ調べ)に輝くポテトサラダは、飲み屋の力を見極めるバロメーター。ぼたっ子のポテサラは皆さまの目で判断するといかがでしょう。固めで赤たまねぎが食感と味にアクセント。人参が細切りで入るのは珍しいパターン。せん越ながら私の評価を紹介しますとこれは二重丸。

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ポテサラには緑茶割り。最近、会う人会う人に、「なゆさんは緑茶割りが好きだよね」と言われます。先日は父からも言われました。なんでかなー。ウーハイが好きな人、シュワシュワが好きな人、いろいろいらっしゃいますが、こんな飲み屋ではやっぱり緑茶割りで静かに飲むのが心地よく思えています。

母子で切り盛りされる素敵な飲み屋「ぼたっ子」。秋田の方も、秋田が好きな方も、ぜひ一度お試しを。

ごちそうさま。

 

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(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

憩庵ぼたっ子
03-3526-4889
東京都千代田区内神田3-8-1
予算4,000円